心の気力を使い果たしてうつ状態になっていませんか
うつと心の器
皆さん、こんにちは。さて、昨年は交流分析の基本的な考え方についてお話をしてまいりましたが、今年はある特定の症状に焦点をあててお話をしていこうと思います
と
以前にもお話をしたことがありますが、私たちの心には器があり、その中には“ストローク”という私たちを動かす原動力、いわばガソリンのようなものが入っています。
① 私たちの心には器があり“ストローク”が入っています。
車はガソリンが入っていないと走りません。私たちの行動も同じようにこのストロークの量によって影響を受けます。ストロークが満タンに近ければ近いほど私たちは元気に動くことが出来ますが、逆にストロークの残量が底に近くなればなるほど、私たちの行動する気力というのは失われていきます。
② ストロークの残量と気力
このガソリンの無くなってしまった状態こそが“うつ状態”であると考えられています。前回は、
「恋人にフラレた」
「大事な試験に失敗した」
「働き過ぎた」
「大切な人やペットを亡くした」
などいったストレスフルな体験をした時にうつのような症状を体験する、と申し上げましたが、こういった体験に対処するとき、私たちはいっきに大量のエネルギーを消費します。そのため、一時的にエネルギー残量が低下し、活動の気力が低下してしまうと捉えることが出来ます。
それでは、なぜ同じ体験をしているにも関わらず“うつ状態”になる人とならない人がいるのでしょうか。
繰り返しになりますが、私たちはストロークを消費しながら日常生活を営んでいます。誰かに挨拶をするのも、友だちや恋人と電話をするのも、一人で晩御飯の オカズを考えるのにもストロークは必要です。車は止まっていればガソリンを消費しませんか、私たちはナマモノですので、その場にいるだけでエネルギーを消 費します。
そして、この行動によって必要なエネルギー量は人によって違っています。たとえば「人前で話す」という行動について、川島先生であれば20で済むところ、私であれば50消費する、といった具合です。
③ 必要なエネルギー量は人によって違っています
このように人それぞれ行動に費やすエネルギー量が違うために、同じような体験をしていても“うつ状態”になる人とならない人がいると考えることが出来ます。つまり、他の人であれば何ともないようなことでも、自分にとって負荷の大きい行動を続ければ、やがてストロークの量は底を尽いてしまい、うつ状態に陥る可能性が高くなってきます。
そのため、まずは自分の行動に必要なストローク量を把握し、『ご利用は計画的に!』ではありませんが、エネルギーの使い過ぎに注意することが必要となってきます。次回は自分のストローク量をチェックする方法の一例をご紹介したいと思います。
執筆:松本敦 【講座:全5回で学べる‼交流分析講座】
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