仕事選びとTA-その2-そもそも「性格」とはなに??
1.OLを辞め、昔からの夢だった保育士の資格をとるために専門学校に入学をした育子さん。
育子さんは入学1年目の専門学生。
様々なことからOLを辞め、昔からの夢だった保育士の資格をとるために専門学校に入学をしました。入学して数か月もするとちらほらと友人もでき、充実したキャンパスライフを送っていました。
人当りが柔らかく、面倒見がいい育子さん。自分のことよりも相手を優先して考える性格の持ち主で、今も昔も育子さんのまわりにはヘルプを求める友人がわらわらと集まってきます。人のために何かをしてあげるのは好きな育子さんでしたが、時折それで疲れてしまうのが悩みの種でもありました。
そんなある日のこと。育子さんは心理学の授業で自己理解の一環としてあるチェックリストを実施しました。そのチェックリストは「厳しさ」や「優しさ」、「協調性」などといった6つの指標から構成されていて、自分自身の長所短所が整理出来るようになっていました。
2.さて、そんな育子さんのチェックリストの結果は…。
こんにちは、講座講師の松本です。
今回は「仕事選びとTA」というテーマで何回かに分けてお話をしていきます。今回は「性格」についてお話をしてみたいと思います。
『三者三様』
『十人十色』
皆さんは自分の性格をどんなふうに捉えていますか??
そもそも「性格」とはなんなのでしょうか。
TAでは性格を「『自我状態』のバランス」と捉えています。
「自我状態」とは、私たちのこころにあるスイッチのようなものです。「自我状態」についてはこれまでのコラムでも書いてきたので、そちらもご参照ください。
私たちはTPOによって物事の捉え方や感じ方、振る舞いが違います。これはスイッチが切り替わるように、場面によって反応する「自我状態」が変化するためです。そして、どの「自我状態」が反応しやすいかは人によって違います。この「自我状態」の反応のしやすさ、しにくさのバランスが「性格」なのです。
6つのスイッチの働きを簡単にまとめると上の図のようになります。
さて、皆さんに問題です。
育子さんはどのスイッチが反応しやすいでしょうか。育子さんの反応しやすいスイッチを上位2つ選んでください。
―はい、それでは解説を…と思ったら時間が少なくなってしまったので、それは次回に回したいと思います。
人が違えば性格は違います。性格が違うということは、人間関係の中での得意不得意、向き不向きも違います。もちろん、仕事をするうえで100%得意なものだけを、向いているものだけをするというのは不可能に近いでしょう。
しかし、自分の性格を見直し、長所と短所を把握してあげることで、苦手な部分から生じる過剰なストレスとの付き合い方が見えてくることでしょう。
次回は、各々の「こころのスイッチ」の特徴と長所短所について解説していきたいと思います。
ですので、今回は一つ宿題を出します。
自分の入りやすいスイッチを選んでみて下さいね。
では、また次回。
執筆:松本敦 【講座:全5回で学べる‼交流分析講座】
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