悪口,陰口でも求めてしまう
マイナスでも求めてしまう人間
皆さん、こんにちは。前回は「ストローク」というものについてお話をしてきました。簡単におさらいをすると、ストロークとは私 たちを動かす原動力であり、私たちはこのストロークを交換することで社会生活を営んでいます。
そして、このストロークの貯蔵量は私たちのココロの状態に大 きな影響を与えます。さて、今回はこのストロークについてもう少しお話をしたいと思います。
先日、あまりにもお腹が空いたので何か食べようと冷蔵庫を開けたら、中には味噌とマヨネーズしか入っていませんでした。何か出てこないかと台所を漁っていると賞味期限が過ぎたそうめんを一袋見つけました。
「背に腹は代えられぬ!」
と、早速調理を開始。といっても茹でるだけですが…。
そして麺が茹で上がる直前、私は気が付きました。
「麺つゆがない!」
適当に醤油と調理酒をブレンドし、即席の麺つゆを作成。そこでなにを間違ったのか、麺にオリーブオイルを絡めてしまいました…何かおいしくなるかと思って…。結果、とても不味かったです。取り敢えず空腹は紛れましたが、満足感は得られませんでした。
はい、ここで大切なことは“非常食はきちんと用意しておくこと”ということではありません。実は私たちのココロもお腹(?)を空かせます。そして、ちゃん とした食べ物がなければ、先ほどの私のように何でもいいから取り敢えずお腹に入れて、その場の空腹感を紛らわせようとするのです。
人は無視される、存在を認められないことが
のが何より怖いのですね。
ストロークには「プラスのストローク」と「マイナスのストローク」の二つがあります。
「プラスのストローク」は受け取ると嬉しく感じるもので、「マイナスのストローク」は
受け取ると嫌な気持ちになるストロークです。
私たちは通常プラスのストロークを求めて人とコミュニケーションをとります。では、ストロークが不足し、
さらにプラスのストロークが得られない。そんな状 況なら皆さんならどうしますか?
“お腹が空いて倒れそうだけど、カッピカピの食パン一枚しかない”そんな状況です。
私ならその食パンを食べるでしょう。 そうめんを食べたくらいですから…。
もし、私たちのストロークが不足しプラスのストロークが得られないという状況になると、
私たちは「マイナスのストローク」を求め始めます。「親に気付いて欲しくて万引きをする」「わざと相手を怒らせるような行動をする」「淋しさを紛らわせる ために食べる」…ほんの一例でしかありませんが、これらはプラスのストロークの代わりにマイナスのストロークを求める行動と考えることが出来ます。
このようにマイナスのストロークを取り入れるコミュニケーションを続けると、自分自身の中にマイナスのストロークばかりが溜まっていきます。そうすると、やはり人間関係もギスギスしてしまいがちです。これについてはまた次回お話させて頂きます。
豊かな人間関係を営むためには自分自身の中にプラスのストロークをたくさん蓄えていることが必要です。皆さんのココロの中はいかがでしょう。ちゃんとおい しいものを食べていますか?栄養は偏っていませんか?これを機に少しココロの栄養バランスを振り返ってみてはいかがでしょうか。
それでは、また次回。
執筆:松本敦 【講座:全5回で学べる‼交流分析講座】
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