心の栄養素-存在を認める言葉
1.ストロークとは何か?
皆さん、こんにちは。今回は「ストローク」に触れてみたいと思います。私たちは生き物として生命を維持し、生活を営むために必要な物質を食物として体内に取り込まなければなりません。
そしてその中から必要な栄養素を自 分のからだに合わせて利用していきます。炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン…どれも生命を維持するためには必要です。
皆さんはきちんとバランス良く摂 取していますか??私はというと…ファーストフードにカップ麺、白米とお漬け物―お世辞にもバランスが良いとは言えませんね。
さて、こんなふうに栄養を必要としているのはからだだけではありません。
実は皆さんのココロも「栄養」を必要としています。
先日、たまたま用事がなかったせいか、家からも出ず、誰とも話さずに3日間くらい過ごしました。
初日こそ「ゆっくり出来る!」とウキウキしていましたが、 さすがに3日目ともなると動く気力も
だんだんと落ちてきて、「自分てイッタイ…」といった具合にかなり気分が憂鬱になっていました。
ちょうど次の日にお仕 事があったので大事には至らなかったのですが…。
人間って一人で引きこもっていると、楽だけど、
孤独でなんだか悩みが深くなってしまうものなのですね。。
皆さんももしかしたら似たような経験をされたことがあるかもしれません。
では、一体何が起きているのでしょうか。
先ほども申し上げましたが、私たちのからだが動くには様々な栄養を必要としているのと同じように
私たちのココロも「栄養」を必要としています。
交流分析で はその心に必要な栄養を「ストローク」と呼んでいます。
一般的にストロークというと水泳やテニス、スケート、ボートなどでよく耳にする単語ですが、
交流分 析では「存在を認めること」といったニュアンスで用いられています。
そして私たちはこのストロークを求め、ストロークを交換しながら生きているのです。
2.ストロークは心の健康に必要不可欠
先ほどの例では、あまりにも人とのコミュニケーションが行われなかったために私のココロの
エネルギー量が補充されずに底を尽きかけたために起こったのだと考えることができます。
このように私たちの日常生活というのは意外にこのストロークの貯蔵量に影響を受けているのです。
単純な例で言えば、
「おはよう、こんにちは、また明日!」
「ありがとう、助かったよ、ごめんね」
「何かいいことあった?なにがすきなの?一緒にご飯を食べようよ」
という言葉を自分から相手にかけてあげるだけで
相手の心の健康は少し上向くかもしれません。
また自分自身も相手から言われると存在を
認められて心に栄養がいきわたって行くのです。
「ストローク」というのは私たちのココロを支える大切な栄養素です。
そういった意味ではからだを支える栄養素とは車の両輪のようなものなのかもしれませんね。
からだを支える栄養素が不足するとからだに悪影響が出るのと同じように、ココロの栄養素が
不足するとココロに不調をきたします。
何気ないヒトコトですから、親しい人ほど
ちょっとサボってしまうこれらの言葉も
毎日使う癖をつけているかどうかで人間関係は随分
変わってくるのです。
皆さんのココロはきちんと栄養を摂れていますか?
また自分自身がこれらの言葉を使っていますか?
ちょっと振り返ってみましょう!
さて、この「ストローク」というのは日常生活でも大切な考え方ですので、
数回続けてお話をしていきたいと思いますので、よろしければお付き合いください。
では、また。
執筆:松本敦 【講座:全5回で学べる‼交流分析講座】
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